ここ数年マネジメントはアウトソースする方が合理的なのでは、、と思うようになった。
プレイングマネージャーという聞こえのいい言葉はずっと昔からあるせいか、どこかそれが当たり前のような使い方をされているので疑問を持つ人も少ないようにも見えます。
でも、プレイヤーとマネージャ―(マネジメント)が同じってけっこうすごいことだと思いませんか?
すごい、というのはこれが出来たら優秀という意味もありますし、この2つの業務を一緒にやるの?激務にならない??てゆーか出来るの???というやや皮肉っぽい意味合いでもありますw
私は、現在いくつかの企業にセールス部署の顧問として入らさせて頂いているので、営業部の組織構築(チーム作り)に携わる事も多いです。
そんな中で思った、今回のテーマ、マネジメント業務のアウトソース。。
ここについてブログに書き留めておきたいと思います。
そもそも、プレイングマネージャーってプレイヤーでもあるわけじゃないですか、しかも大体のケースがプレイヤーとして優秀なので、その延長で役職が付きマネジメント業務もやらされるケースが多いと思います。
まずここっ!プレイヤーとして優秀な方であればシンプルにプレイヤーに徹してもらった方が当然業績アップには繋がります。
でも、それでは優秀なプレイヤーが増えないので事業部としてスケールしない、マネジメントが雑になれば組織内がカオスな状態になる、、というようなことをイメージしてしまうとも思います。
ここで整理しておきたいマネジメント=管理は大きく2つの領域があるという事。
1,優秀なプレイヤーにすべく教育する、スキルアップさせる
2,不安や不満を取り除き前を向かせる、環境を整える
という点です。
1については優秀なプレイヤーが後輩や部下を教育した方がいいです。これは言うまでもなく優秀なプレイヤーは成果が出ているわけで、その成果を出すためのテクニック、ポイントは数多く押さえています。それを教えてもらうのが一番の近道です。
ですが、2についてはプレイヤーではなく、マネージャーが受け持ってあげた方がいい領域です。今この2についての部分出来てないチームが本当に多いです。
なかなか伸びないプレイヤー、成果の出ないプレイヤーがいるとすぐにテクニックを教えようとする。それを何度も何度もプレイングマネージャーは根気よく続けます。
でも、そもそも前を向いてない、明るい未来が見えていない、目の前の不安に病んでいる、そんなメンバーだとしたら、当然スキルアップには繋がらないので成果も出ません、いくらやっても無理です。。
ここについては多くの企業で導入しているケースが多い1on1の制度。まさしくこの領域の話だと思います。メンバーと対話する事で、深く知り、信頼関係を構築する大事な面談ですよね。
自分もプレイングマネジャーは10年以上こなしてきましたが、両方をこなすのは時間的にもかなり厳しいものがありました。というか、マネジメント出来てたかな??と振り返って思い出しても疑問符が付くくらいの感覚です。
しかも、コロナの時代になり在宅、オンライン、欠勤早退も増えました。
そして多様性の時代でもありますので本当に色んな価値観や人生観が存在します。
マネジメントのレベルはここ数年で相当高くなっていると思います。
ですので、今回のテーマにもありますマネジメントはアウトソースした方が効率的であるという見解は、プレイングマネージャーの限界という意味合いも多く含んでいます。
アウトソース、外注化という事はかなりの極論ではありますが、少なくともプレイヤーとマネージャー(マネジメント)の業務は分けて、別の担当が責任を持って進めていくことが理想だと思っています。
ただ、別部署がマネジメントだけを受け持つと、色々文句を言われるケースが多いと思います。全然うちの部署の事わかってないのに横からうるさい事言うな!的な圧力をかけられる事もあると思います。ですので、思い切ったアウトソース、社外にお願いするのは一つの有効策だと思っています。
また、少し細かめの話にはなりますが下記に他の理由も列挙しておきます。
■プレイングマネージャー制度廃止でマネジメントをアウトソースした方がいい理由
①評価軸が異なる
プレイヤーは売上利益、マネージャーは業務環境の改善で評価されるべきです。
今は定量面、定性面で分けて評価する制度を取っている企業は多いものの、プレイングマネージャーの業務範囲の広さで行うと、機能しない事が多いと思います。いくら定量面の評価と定性面の評価で分けて考えたとしても業務範囲の広さが大きいとそれも機能しない結果になる事があるという事は理解しておいた方がいいと思います。
②給与体系が異なる
①の評価軸と関連する話ですが、プレイヤーに適した給与体系と、マネージャーに適した給与体系はそもそも違うと思います。
一つのイメージとして、プレイヤーは歩合給にしてやればやるだけ、、というような青天井の給与体系の企業もありますよね。また、マネージャーの給与体系は成果がすぐに出ないケースもありますし、何をもって業務環境が良くなったと言えるのかまだわからない、、というような状況も多いと思います。ですので、ある一定スパンは固定給での支給を行う企業もあります。
③HRテックの普及
今、HRテックの企業がものすごい勢いで増えています。メンバーのモチベーションを管理するようなシステムや、社内のメンバー間コミュニケーションが活性化するようなサービスもあります。
なんで、このようなサービスが急拡大しているのか、、それは当たり前ですが、マネジメント=管理をしやすくするためです。であれば、プレイングマネージャーでも有効に使えるね、、と思われるかもしれませんがそれぞれのサービスの独自性が強く、すぐに使い方を理解し、日々のルーチンワークに取り込むのはかなり難しいと思います。
なので、ここで言いたい事としてはマネジメント=管理する事はそもそも難しいものだった、、という事です。難しいのでテクノロジーで解決しようと今、急拡大しているのがHRテック業界だと思います。
それだけ難しい事をプレイヤーをしている片手間で全てのマネージャー達が出来るのか、、そこにはもう限界が来ているのだと思います。。
④効率的にメンバーを育てないといけないから
これからコロナにより引き起こされた経済的なダメージがどんどん表面化していくとも言われています。マスコミが面白がってネガティブなニュースを出しているという側面も感じますが、各助成金や補助金などが削減されていく中で倒産企業も増えていくとの予測は行き過ぎた観測ではないとも思っています。
そうなると、今まで以上のスピードでメンバーを育てて戦力化していくことが重要です。
冒頭にも記載しましたが、メンバーは知識やテクニックだけを与えれば成長するものではありません。その前段にある成長したいモチベートを持たせる、という環境面を整える事こそが全てのベースになります。
ですので、繰り返しですがマネージャーが環境を整備し、プレイヤーがスキルアップさせる、このような連携は一つの有効策だと思います。