ネット業界の営業や営業組織について考えてみる~第五章
御座なりな運用が目立つ「日報」について。
日報って本当に重要なフォーマット、ルールだと思います。
この一つの報告を軽視して運用されているチームや会社が散見されます。
なので、リーダーの方や幹部の方にはぜひ、この日報というスキームを見直してもらい最大限活用してもらいたいです。
セールスフォースを始め、いいツールはたくさんありますが、正直使いこなせてないくらいなら、日報を徹底した方がよっぽど組織は強くなりますし、業績も上がると思います。
強い営業組織の構築を考える時、マネジメントスキルだの、リーダーシップだのテクニカルなスキルの習得に目が行きがちですが、まずは日々の行動を計画し、実行、チェックというPDCAを徹底する事を考える方が適切です。
まず、日報の魅力を理由付きで、、
①上司としての威厳を保てる
→これ偉そうに見えるかもしれませんが、偉そうにしようという意味ではないです。。
でも、とても大事なところで、上司であれば、アドバイスやリスク管理において半歩先の見解を示して上げて欲しいという意味です。
組織が上手く回らない共通項として、部下が上司を「なめ」ている、「信頼」してない。事があげられます。
なので逆から言うと、威厳を示す自信が上司側になければ日報はやらない方がいいです。無駄というか逆効果です。
日報に対し返信しなければ、
・どうせ何人もの部下を見れる度量がないダメ上司、、
・どうせ俺のタスクや案件の事なんかあいつ(上司)にもわかんないだろう、実績もスキルもなさそうなダメ上司、、
のような、「なめ」を生む原因になると思います。
②最新の数値情報、リスク情報を管理する事でチームの推進力向上
→日報には定量面と定性面の2つが必要です。
定量面は売上100万に対し現状70万で30万足りていない。という事をシンプルに伝え、定性面でその-30万に対しての所感や対策を報告するという形式が大事です。
当たり前ですが、この部分の数値管理が出来ていなくて、組織運営は出来ないと思います。
よくあるケースは、この数値管理は、売上はセールスフォース、見込はこの表、また来月納品して売上になるものの一覧はこのスプレッドシート、、で管理してます。。
という状況。この複数のシート、ツール管理は最新情報が更新されないリスクが高すぎですね。
上記のような複数のフォーマットやツールで出来ているという組織は変更しなくてもいいと思いますが、いまいち、、という事であればシンプルに日報で最新を報告させて上司と部下でちゃんと把握し、まず運用にのせていくことが先決だと思います。
③アドバイス、叱咤激励はタイムリーにすることで成長スピードの向上
→これもよくあるケースで、うちのチームは月に一度の面談じゃなく、週に一度も面談をしていて、ミッションの再確認やメンタルチェックを行ってます。。というどや顔な上司。
週に一度って遅いですよ。。
一週間前に起きた事って、覚えてないですよ、、そこまで。
そんな1週間を思い出すような無駄な面談をするよりも、今日こんなことが起きてよかった!であればそこでおめでとう!!すごいね!!と称賛し、トラブルになりそうです、、という報告であれば対処案となぜそのようになったのかの原因探りをタイムリーに行った方がよっぽど効果的です。
あとこうゆう、1週間、1ヶ月、クオーターのような定期的な面談はお互いに構えてしまうので良くないという側面もあります。
同じチームの上司、部下なら常に気軽にコミュニケーションがとれるようにしておいた方がいいと思います。
でも、お互いにタスクを抱え忙しい、、だから日報があるんです。そこでコミュニケーションを補うんです。
④部下のメンタル状況の確認
→日報って部下がしっかり記載し、上司は返信し、コミュニケーションツールとして機能してくるとメンタルの状況もすごくわかります。
この子はこうゆう弱気な事言わなかったのに、、
なんか報告がさばさばしてきて距離を置こうとしているな、、
ここのクライアントの訪問が嫌に多いな、トラブル抱えているか、、
この辺の部下から出しているアラートに事前に気付く事が出来ます。
気付ければもちろん対応も早く出来るので大事な部分ですね。
急激に増えているとは思いませんが10年くらい前に比べると、メンタルの弱い子は微増していると個人的には思います。そのメンタルを強くする術よりも気付けるマネジメントが今現場で求められていると思います。
⑤必要な会議体や面談(MTG)が見えてくる
→コミュニケーションや社内共有がうまくいかないと増えるのが会議やMTG。。
これだいたい無駄ですよね。。
だいたいの会社で15%~20%は会議に時間を割いているなんて統計もあるみたいです。
8時間勤務であれば20%=約1.5時間、、まあ朝のMTGから午後の案件会議、、とそんなもんでしょう、と思うかもしれませんが、10ヶ月のプロジェクトとしたら2ヶ月間会議だけで過ごしてる計算です。。ヤバいですね。。
結局、現場をスムーズに回す事を目的に開かれる会議は、日々の行動管理、コミュニケーションから考えて、必要なものを必要なタイミングで実施するのがベストです。
会議の内容が、ただの数字報告や記載している管理シートや案件表のようなものの説明、そのレベルにあるようなら撤廃ですね。
⑥他、関係者もCCやグループに入れる事で共有の自動化
→上司、部下の関係もその上の役員や、業務上関係の強い他事業部のリーダーなど、諸々情報共有しておいた方がいい人、いると思います。
ルールとしてあまり、この上司部下の関係の日報にズカズカと入り込んでくることは良くないですが、タイムリーに知りたい事を聞くだったり、成果を上げた際の称賛の一言などはあってもいいと思います。
日々、日報を記載する部下も、他の部署の方も見ているとなると緊張感は出てくるのでしまるという意味でも効果的だと思います。
また、このような共有も含めた日報にしておくと、個人的に送るメールやコミュニケーションにクローズドな意味合いを持たすことが出来ると思います。
個人的に君だけに言うけども、、とか、ぶっちゃけどう思っているかなど、本心を聞きたいときのコミュニケーションにも有効かと思います。
ここは分けて上手に使いたいところです。
上記が日報の魅力ですが、ここがしっかり連携取れると、在宅ワークやオフィスを選ばない働き方がより実現出来てくると思います。
業績の向上がなくて、働き方改革もなにもないと思うんですよね。
日報という響きは一見、古い感じはしますが、むしろこれからの「働き方」にとっては必要なスキームかと思います。