ベンチャーで成長できる人
先日、某ベンチャー企業の社長から、「うちの若い社員向けに、ベンチャー企業で成長できるスキルは何か、という部分を講演して欲しい」と依頼をいただいたので、登壇してきました。
その時の内容をブログにも残しておこうと思います。
ベンチャーで成長できるスキルという話だったのですが、ベンチャーで得られるものってなんとなくでも想像つくだろうなと思い、ちょっとニュアンスを変えて、ベンチャーで成長できる人ってこんな人だよ。という流れで講演しました。
自分は就職氷河期で社会人デビューしたので、企業を選べたという経験が薄いです。
でも今は、売り手市場という事で、若い子達には企業を選ぶことが出来るというすごいうらやましい時代です。
ベンチャーと大手どっちが成長できるなんて言う議論は全く的外れだと思うので、ベンチャーの環境で成長できる人と、そうでない人というメッセージを伝えようと思いました。
話した内容はこの3点。。
①我慢:無い!を我慢できる人
ベンチャー企業って大手企業と違い、
福利厚生も、備品も、、賞与も、、、無い!もんです。
なので、この無い!という環境にいちいち文句が出てくる人は、ベンチャーきついかもしれないです。一見、派手におしゃれなオフィスを構えるベンチャーもいますが、社内のルールはズタボロで、統制がとれていない、なのでトラブルややりにくい事も色々と起きる。なんてこと多いです。
ベンチャー企業が楽しめる人は、そこを自ら変えて行こう、と思える人です。
自分も、今まで散々、部下から文句言われましたよ。この制度がないのがおかしい、会社としてどう考えているんだ、理詰めしてくるわけですよ。。
一つずつちゃんと聞きますよ。内容は仰る通り!と思う事もめちゃくちゃ多いです。
でもね、、ベンチャーなんですよ、、文句あるなら自分で変えてよ。変えるための具体的なプラン出してよ。って思います。
大手企業の一つの定義でIPOってありますよね。株式上場です。
あれは、IPOした会社は仕組みがしっかり作られている安心な会社です。という一つのわかりやすい称号です。
いいかえれば、仕組みがしっかりしているので、誰がその会社で仕事しても、ある程度の成果は出せるという事なんですね。
上場して、投資家から資金を集めている企業が、この人がいないと売り上げが上がらない。。なんて属人的だったらやばいですよね。誰がやってもそこそこできちゃう仕組みを作れればIPO出来て、大手企業の仲間入り出来るんですね。
そんな安心な企業には様々な投資家から資金を集めてもいいよ。集めやすくしてあげる証券取引所で。。という事です。
ベンチャー気質が強い人は、こうゆう風に言われると大手面白くなさそう、、と思いますよね。私は面白くないと思ったタイプです。
なので、私はベンチャーで成長してスキルアップして、起業しました。
②自分:自分磨きがしたい!と思える人。
営業マンは 商品・会社・自分 の3つを売れ!この3つのうち2つが売れれば契約は取れる。と教えられました。今でもあながち間違ってないと思ってます。
大手は、会社が売れるんですよ。私、電通の○○です。私、伊藤忠の××です。
強いっすよね。。
あとは、商品をある程度説明出来れば、ほぼ売れますよ。
ベンチャーはそんな訳にいきません。私株式会社なんとかです。。
先方はふーん、、知らないけど、、そんな態度です。
なので、商品はもちろんですが、自分売るしかないんですよ。
この売るしかないという状況が強くするんだと思います。
君から商品を買う。君が提案してくれたから買うよ。なんて言われたときの嬉しさったら半端じゃないです。
このスキルは、特にこれからの時代、大事になってくると思います。
様々な産業やサービスがAIに変わっていきますが、営業はなかなか変わらないですよ。
レジ打ちや既存からの定期受注のようなフォーマットが決まっている営業はAIに取られちゃいますが、膝を付け合わせて、ヒアリングして、課題解決の提案をする。そして、短い時間で信頼関係を築いて、ご発注頂く。
こんな高度なことは、当面人にしか出来ないと思います。
営業力というよりもビジネスコミュニケーション力を付けたい人は会社名が売れない会社の方が力付きますよ。
③方程式:お金儲け・商売の方程式に興味あり!な人
ベンチャーの人は、お金儲けを考えてる人めちゃくちゃ多いです。
うまくタスクをはくとかプロジェクトを動かしていくなんてことより、お金儲けが大好き。
また、類は友を呼ぶので、そうゆう人が集まってきます。
そんな中に身を置くと、こんなビジネスどうかな?サービスどうかな??
本当に面白いプランを考えつく人って大勢いるんだな、という事に気付かされます。
自分はこの環境が心地よかったです。。
ベンチャーは一発逆転のアメリカンドリームがあるし、それを実現した人とも会う機会が多くなると思います。
上記の内容に興味あり!という方はぜひベンチャー企業に身を置いてみる事を進めます。ワクワクするのであれば絶対に合ってると思いますよ、ベンチャー企業。
大手企業にも入りやすい現在は、あえてベンチャーに進む事を選ばない人も多いと思います。冒頭にもいいましたが、大手には大手の成長があるし、ベンチャーにはベンチャーの成長がある。どちらが欲しいのかと自分に合ってるかだと思います。
ベンチャーの方が成長スピードが早い!というのは全くのウソです。
自分に合っている場所、頑張れる場所に身を置く事が一番成長早いです。
自分も拠点を立ちあげて、24名の支店を作った事あります。
その拠点長を退く時に、今まで一緒に働いた人たちの履歴書を見返しました。。
100名ほどありました。。
いま24名という事は、約80名辞めているわけです。。在任期間が5年でしたので、割ると1ヶ月で1名以上辞めている。。という衝撃は今でも覚えてます。
ではこの80名ですが、2,3年頑張って成果だし、成長した子ももちろんいます。
でも、1ヶ月で辞めた子や、文句ばっかり、捨て台詞はいて辞めた子もいる。
おそらく80名の半分の40名はベンチャー企業で全く成長できなかった子だと思います。
合ってなかったんですよね、ベンチャーに。。
今回の登壇もベンチャーで成長出来ない子、合わない子も大勢いたなぁ~という経験から、話すテーマにしたというのが背景です。。