【良書紹介】武器になる哲学
哲学については少し前から興味があったものの、何度か本を読んでも全く面白味がわからなかった。。
でもこの本は読みやすい、面白いです。
簡単に言うと50名の有名な哲学者の名言集みたいなもんです。
その中で一番、心に残ったものを紹介します、何より自分が忘れないために。。
この人が説いた言葉で「マタイ効果」というものがあります。
これは持ってる人は、どんどん持つようになり、持ってない人は持ってる人に搾取されるからどんどん持てなくなる。ようは差がめちゃくちゃ開いてしまう。という効果の事です。
よくいう、プロ野球選手は4~6月生まれが一番多い、というのは自分も聞いたことありました。それがこの「マタイ効果」です。
2011年のデータですが、プロ野球選手の34%が4~6月生まれらしいです、一方1~3月生まれは16%らしいです。
人口統計学的には毎月の誕生日にそこまで人口の差はないらしいです。
なので、4~6月は普通にいけば25%のプロ野球選手です。が、34%なんです。
これは絶対に何かある。と思ったのがこのマートンさんです。
結局これって、出来のいい子、4~6月生まれの子は呑み込みが早いし、体力もあるのですぐできる、なのでコーチや指導者からするとかわいい、そうなるとその子に費やす時間が多くなる、そうなればより一層野球が楽しくなり、上手くなるという原理です。
これは言い方、見方を変えれば下手くそな1~3月生まれの子達の練習時間が搾取され、4~6月生まれの子達に費やされているとも取れます。
なので、出来る子にはどんどんいい環境が巡ってきて、早生まれの子いい環境が搾取されていると考えるべきでしょう。
これを社会、組織に落とし込んだ時、4月生まれの物わかりのいい子はぐんぐんその会社で伸びていく。でもそうすると物わかりのいい子だけが集まってしまう。でも、それでいいんでしょうか。。その組織やチームは強いのか。というところが重要です。
早生まれの子達は、かみ砕くのに時間はかかるが、本質をみようとして、イノベーションの種子になるようなアイデアを持ち合わせる子が多いみたいなので、その子達の成長を少し長い目で見ないといけないよな。と思い知らされました。
器用な子、不器用な子をまとめ上げるのがMGの仕事であり、ちゃんとその子ら、本人にあった成長を促していくのもMGの役目だとつくづく考えさせられました。
「自分あんまり怒られたことないです。」でぴょんぴょん昇進している人はマタイ効果の恩恵を受けているのかもしれません。
MGとして部下の面倒を見るにあたり、マタイ効果を享受して育った子なのか否かを把握する事はとても大事だと思いました。